注文と今回の出荷数を取り違える。変更を送ったのに古い紙が残る。棚の数と使える数が違う。どれも、仕事を進める途中で立ち止まりたくなる場面です。この動画集では、そうした一つの悩みを取り上げ、どの資料を見て、誰へ何を渡せばよいかを考えます。まずは、自分の職場に近い話を選んでみてください。
短い話から試す行動をつかみたい方はショートへ、Excelの入力と結果を順に見たい方は通常動画へ進んでください。ショートで扱う一手は、商品を使わなくても考えられる内容です。さらに詳しく知りたくなったら、各動画の下にある記事の記入例や、その作業に使える道具も参考にできます。
「印刷は終わったよ」そのまま全部、箱に入れていませんか?
「印刷は終わった」と聞いて箱を用意したものの、台車には乾燥待ちのトレーも残っていた。そんな架空の場面を通して、印刷が終わった品と、梱包へ渡せる品を分けて伝える方法を考えます。表面が乾いて見えることだけでは、梱包してよいかまでは決められないためです。
札がない、記録と食い違うときは、梱包へ進めず担当者へ照会します。そのうえで、乾燥待ち・判定待ち・梱包可能の違いを文字でも残しましょう。乾燥・硬化の条件と判定は承認済みの手順に従い、梱包可能の表示と出荷許可も分けて扱います。
担当者が急に休み。「月末に送付」だけでは引き継げない
担当者が急に休み、代わりに請求書を送ることになった。でも、引継ぎ表には「月末に送付」としか書かれておらず、今回の明細が承認済みか分からない。そんな架空の話から、手順に加えて、見る資料と判断する人まで渡す意味を考えます。
「共有フォルダ」だけでは迷うなら、開くファイル名まで追記すると良いでしょう。ただし、代わりの担当者が決まったことと、承認が済んだことは別です。承認が分からないまま送付せず、社内の承認者へ照会できるよう、表から相談先まで結び付けておきます。
「不良は4個」だけでは見えない、金型の位置ごとの偏り
不良は4個だった。では、金型のどの位置で作られた品でしょうか。金型の中で製品の形を作る空間を「キャビティ」といいます。この動画では、4個取り金型の各キャビティで20個ずつ検査した架空例から、合計だけでは見えない違いを読みます。
例のC3は、検査20個のうち不良品3個なので15%です。一方、4位置を合わせると検査80個のうち不良品4個で5%になります。ただし、どちらも検査した品の結果であり、位置ごとの偏りだけで原因やロット全体の合否は決まりません。未検査は不良0個と分けて記録し、原因の調査へ渡す材料として使いましょう。
20個は分母を説明するための仮定で、推奨する抜取数ではありません。検査方法と合否基準は、職場で定めたものを使います。
手順を追いたい方へ|Excelの使い方
出荷Excelの使い方|入力から数量の変更まで
出荷の記録を初めて入力するときは、どこに書くかだけでなく、元の注文や出荷実績から何を用意するかも迷いやすいものです。この動画では、実商品ファイルをもとに表示した表と架空のデータを使い、入力する欄、残数の表示、数量が変わったときの手順を順に説明します。
- 注文総数・出荷済み・今回数量を分けて入力する
- 指示票で今回出す数を読み、40個から35個への訂正を記録する
- 照合の担当名・日付を入れ直し、次の分納へ新しい記録で進む
動画は、商品ファイルの表を拡大して説明する形式で、ライブのクリック操作録画ではありません。出荷済みの累計と変更履歴は手入力するため、元記録との照合も一緒に見てください。また、表に「指示可能」と出ても、品質などを含む出荷承認まで済んだことにはなりません。
原価比較Excelの使い方|費用と時間から差額を見る
見積時には利益が出るはずだったのに、作業後に費用を集めると印象が違う。そんなときは、総額だけでなく、どの費用や工程に差が出たかを見ていきます。実商品ファイルをもとに表示した表と架空のデータで、1案件の入力から比較結果の読み方まで説明する動画です。
- 案件全体の材料費や外注費と、工程ごとの人・機械それぞれの延べ時間を入力する
- 見積と実績の入力欄を使い分ける
- 「集計中」と「集計完了」を区別し、原価差と利益差を読む
こちらも商品ファイルの表を拡大した説明で、ライブのクリック操作録画ではありません。人と機械の時間は、工程ごとに集計してから入力します。「集計完了」は利用者が選ぶ締め状態なので、費用の計上漏れを自動で見つける表示と受け取らず、元資料をそろえてから切り替えてください。
まず一手を試す|仕事の悩み6テーマ
注文は1,000個。でも今日出すのは何個?
注文総数1,000個、出荷済み400個、今回の指示300個。どれも同じ注文の数字ですが、梱包担当が使う数字は同じではありません。架空の場面を通して、注文全体と今回出す数量を分けて読む意味を考えます。
返品やほかの変更がないこの例では、出荷前の残数は600個です。ただし、今回の指示は300個なので、その出荷後の予定残数は300個になります。残っている600個を全部出す、と読み替えないことがポイントです。まずは指示書のどの欄が「今回数量」なのか、元の指示と照らし合わせてみましょう。
変更メールは送ったのに、現場の紙は古いまま
100個から80個への変更には合意した。それなのに、出荷台の指示書だけは100個のまま。メールを送った側は終わったつもりでも、紙を使う側には変更が届いていないかもしれません。この架空の話では、送信した後に何を追うかを考えます。
旧版が残っていたら、まず対象を責任者へ伝え、誤った指示で進まないよう社内手順に沿って扱います。そのうえで新版へ差し替え、新しい紙を受け取った人と日時を残します。メールの送信記録と、現場の指示が切り替わった記録を分けるところから試してみてください。
メモは読んだ。でも、どこから再開する?
引継ぎメモには「12個まで完了」と書いてある。でも、目の前の品を見ても、どれが13個目か分からない。メモを受け取っただけでは、作業へ戻れない場面もあります。この架空例では、受領したことと、再開できる状態になったことを分けて考えます。
受領した日時、再開前に現物と記録を照合した日時、実際に再開した日時を別々に残しましょう。対象の品や再開位置が分からなければ、推測で続けず担当者へ戻します。再開したという記録も、作業全体が終わったという記録とは区別して扱います。
棚には100個。使えるのは20個?
棚には100個あるのに、新しい注文へ回せるのは20個。その違いは、80個が別の注文向けに確保されていたためでした。入荷予定もほかの出入りもない架空例を使い、棚にある数と、自由に使える数を分けて読む話です。
ただし、20個という数字だけでは発注量まで決まりません。いつ使うか、確定した入荷が間に合うか、自社でどこまで補充するかを合わせて判断します。まずは、現在庫のうちどの注文へ割り当てた数量なのか、根拠と時点をそろえて見てみましょう。
2人で30分。見積にも30分だけ入れていない?
2人が、それぞれ30分ずつ同じ作業に関わったら、見積へ入れる時間はどう考えるでしょうか。この架空例では、作業が始まってから終わるまでの経過時間は30分でも、人の作業時間を足すと60人・分になります。
「人・分」は、一人が一分作業した量を1とする単位です。したがって、2人×30分=60人・分は、人が関わった時間の合計であり、作業の終了まで60分かかったという意味ではありません。納期を考える経過時間と、人件費を考える延べ時間を分けて記録してみましょう。
不良は2個。その手直しに何分かかった?
100個を検査し、不良品は2個だった。個数だけなら少なく見えても、その手直しに1人で60分かかっていたらどうでしょうか。架空の話を通して、不良品の数と、その後にかかった作業時間を一緒に残す意味を考えます。
この例の不良率は2%です。そこに時間の記録を添えると、どの作業に時間を使ったのかを担当者同士で振り返れます。ただし、個数と時間だけで不良の原因や、手直し後の品質まで決まるわけではありません。処置と再検査の記録は、職場の手順に沿って別に残してください。
あわせて見たい、以前の動画
一人で抱える仕事を、少し軽くしたい
現場の仕事を進めながら、取引先へ返事をし、書類も作る。少人数の会社では、違う役割の仕事が同じ人へ集まる場面もあるのではないでしょうか。この動画では、架空の「小さな会社の一日」を入り口に、町工場の仕事改善ノートが記事や道具を作る思いをお話しします。
小規模事業者や中間管理職の方が、仕事の中で試せる手順を見つけられるように。大きな仕組みを導入する話だけでなく、出荷数の数え方や、次の担当者へ渡す情報など、目の前の困りごとを具体的に扱っていきます。
あと20個? 70個?
残数が食い違ったら
一つの注文を何回かに分けて出荷することを「分納」といいます。では、途中で注文の一部を取り消したら、まだ出荷していない数量である「受注残」はどう変わるでしょうか。この動画では、数え方の違いで残数が食い違う架空の場面を扱います。
注文200個のうち、未出荷分から50個の取消が確定し、すでに80個を出荷しているとします。ほかの増減・返品がなければ、残りは200-50-80=70個です。取消分を別の残数からもう一度引かないよう、どの数字を基に計算したかをそろえます。数量が決まったら、影響する作業と出荷指示も担当者へ伝えて更新してください。
休憩前はきれいだったのに
文字が欠けたら
休憩前には欠けていなかったのに、プラスチック・金属部品への印刷を再開したら、Eの中央線が欠けていた。そんな架空の場面を取り上げます。「おかしい」と伝えるだけでなく、前後の品や記録のうち何を担当者へ渡すかを考える動画です。
前後の品を比べることは相談の材料になりますが、それだけで原因や良否は確定できません。まず判定待ちの品を分け、職場で定めた手順に沿って担当者へ相談します。原因を探すために、独断で印刷条件を変えながら流し続けないことも押さえてください。
「原因が分からないから
聞けない」を変える一言
新人が「原因を説明できるまで相談してはいけない」と思い込んでいたら、異変に気付いても声をかけにくくなります。そこで、紙に書いた架空のケースを使い、見えたことと分からないことを分けて伝える練習をします。声をかける側だけでなく、受ける側も一緒に考えてみてください。
この練習は、設備操作や復旧の訓練とは分けて使う例です。実際に異常が起きたときは、職場で定めた対応と連絡を優先し、記録や原因調べのために遅らせないでください。原因が分からない段階でも、分かっている対象と状況から伝えることが出発点になります。
動画に含まれる架空の場面は、仕事の進め方を考えるための例です。実在する利用者の体験談や、導入効果の実績として紹介しているものではありません。音声:VOICEVOX Nemo。
職場に近い動画が見つかったら、関連記事の記入例まで読み、いま使っている帳票や手順と比べてみてください。YouTubeのコメントでは、個人名・会社名・取引先の情報を書かず、どの作業で困っているかを教えていただけると、次の題材を考える手がかりになります。
