分納される材料が必要日に足りるか確認する表|入荷予定を日付で分ける

分納された材料の入荷予定を日付で分ける記事のタイトル画像 生産・品質管理

入荷予定の合計より、工程で使う時点までの数を見る

材料を100個発注していても、60個と40個に分かれて届くなら、最初の作業に間に合うとは限りません。そこで、分納の数量を到着予定と使用開始の見込みに分け、使う日時ごとの数量と照合しましょう。月末の合計だけで判断すると、途中で足りない日を見落とします。発注した数に加え、いつから工程へ渡せる見込みなのかを並べることが出発点です。

この記事では、1品番の複数回の入荷と、材料を使う複数の案件を同じ時系列で比べます。紙や表計算で使うための運用例であり、仕入先の回答や使用可否を自動で決める表ではありません。発注点の決め方は、材料発注点の設定と運用で扱っています。ここでは、分納の回答が出た後に、どの案件へ影響するかを読む方法へ絞ります。

現在使える数と、これから使う数の範囲をそろえる

表の先頭には、基準日時、品番、規格、数量の単位を書きます。その時点の使用可能在庫から、この表で扱わない他案件への確保分を除き、出発点の数量を求めましょう。一方、表に載せる案件の使用数は後で日付別に引きます。先に同じ数を引くと二重控除になるため、どの案件を在庫側で除いたか、どの案件を使用予定に載せたかまで分けて残してください。

以下は架空の例です。品番M-12の使用可能在庫は70個で、うち30個は別案件へ確保済みとします。今回扱う3案件へ割り当てられる出発点は40個です。使用予定はA案件50個、B案件30個、C案件50個の計130個とします。加工ロスや予備を見込む場合は、自社の条件から定めた数へ含め、その内訳も残しましょう。この例の数量へ、根拠なく予備率を上乗せするものではありません。

分納の1回ごとに、到着と使用開始の見込みを残す

下の分納表では、到着と使用開始を分けています。仕入先の「24日に届く」が、24日の朝から使える意味とは限らないためです。到着時刻の後に、荷受け、検査、書類の照合、保管場所から工程への移動を見込みます。仕入先の回答日と回答者も残し、自社が希望した日と、相手が回答した納入予定を区別してください。

発注明細PO-31/01の分納予定例
分納枝番数量到着予定使用開始の見込み使用開始の条件
0160個9月24日15時9月25日10時受入検査と書類照合の完了後
0240個9月25日15時9月28日10時自社の稼働日と検査予定を照合
合計100個2回に分納一括では使えない元の発注100個と一致

表の使用開始時刻は、受入れが予定どおり完了するという条件付きの見込みです。入荷前に使用可否の判定まで済んだことにはなりません。検査待ちや使用保留になれば、その分を工程へ渡せる計画を見直します。また、発注番号、明細番号、分納枝番を組にして記録し、同じ60個を別の行でも足していないかを照合しましょう。

架空例:最後は10個余るが、最初に使う日に10個足りない

下の表の「使える見込みの累計」は、出発点40個へ、その時点までに使用開始を見込む入荷分を足した量です。「使用予定の累計」は、その時点までの対象案件の使用数を足した量です。両者を引いた値が負になる最初の日時を探すと、後で届く分に隠れた不足が見つかります。累計に足す対象と時点をそろえてから、各行を順に読んでください。

使用時点ごとの累計照合
使用日時/案件今回使用予定使用予定の累計使える見込みの累計計画上の差引
9月24日8時/A50個50個40個10個不足
9月25日13時/B30個80個40+60=100個20個残る見込み
9月29日8時/C50個130個40+60+40=140個10個残る見込み

9月24日15時に60個が到着しても、Aが使い始める8時には間に合いません。最後の140−130=10個だけなら余りがあるように見えますが、Aの開始時点では40−50=マイナス10個です。後で届く材料を、早い日の不足へさかのぼって充当しないことが大切です。最終合計が合っていることと、予定どおり着手できることを分けて判断しましょう。

表の差引は、各案件が予定時点で材料を使う前提の計画値です。現物がマイナスになった実績ではありません。Aを延期する案を採る場合は、承認された使用日時へ変更し、Bへの割当も含めて再計算します。日付だけを後ろへ動かして不足表示を消すのではなく、納期への影響と採用する対応を先に決めてください。実際の払出し数量は、別の実績記録から取り込みます。

不足を見つけたら、日付を動かす前に対応を決める

  1. 不足の根拠を照合する。品番・単位、使用可在庫、別案件の確保分、入荷の重複や抜けを照合します。
  2. 仕入先へ数量と時刻を照会する。工程で使う時刻を示し、何個をいつ納入できるか照会して、回答内容と日時を記録します。
  3. 社内の代替案を検討する。分割着手、工程順の調整、別在庫の振替等が条件に合うか、品質・生産の担当者と検討します。
  4. 採用する案を確定する。担当者、回答期限、変更対象の案件、影響する納期を残します。
  5. 表と工程側を更新する。確定した入荷・使用の日時と数量を更新し、関係する指示へ同じ内容を反映します。

上の対応案で、代替材料や別ロットを使う場合も、数がそろうだけでは採用できません。仕様や顧客条件に適合するかを所定の担当者が判断し、承認を受けてから計画へ反映します。10個だけ先に納める案でも、到着後の荷受けや検査を終え、工程で使う時刻までに渡せるかを見ます。仕入先の前倒し回答と、自社で使用を開始できる見込みを、最後まで分けて扱いましょう。

数量と日付が変わったときの更新をそろえる

分納計画を見直す場面
変化直す箇所合わせて照合すること
60個の予定が40個に変更対象枝番の数量と残りの納入予定発注残を含む全分納数量
到着が1日遅れる到着と使用開始の見込み各案件の使用時点での不足
入荷したが使用保留実入荷と使用可見込みを別に更新使用可在庫へ誤って足していないか
予定分が実際に使用可になる使用可在庫へ移し、対応する予定を外す在庫と予定の二重計上がないか

上の表のような変更が出たら、数量や到着日だけでなく、誰からいつ回答を得たかも更新します。変更前の内容は履歴へ残し、新しい回答の根拠と対応する枝番を結んでください。とくに予定分が実際の使用可能在庫へ移ったときは、対応する予定を外します。在庫と入荷予定の両方へ足したままにすると、次の担当者が使える数を多く見積もるためです。

材料待ちで影響する工程を記録する

材料不足に対応した後、影響する工程の予定と状態を残す道具として、自社商品「工程進捗・納期確認」があります。2,980円(税込)の有料Excelで、手入力した基準日に対し、未完了工程が何暦日遅れているかを表示します。基準日は今日へ自動更新されず、完了済み工程の遅延履歴を集計する列でもありません。材料表で決めた対応を、工程ごとの記録へ渡す用途で使います。

この記事の日付別の材料配分や累計照合を自動計算する商品ではありません。工程順や日程の自動調整、休日を除く計算もないため、材料表は別に持ち、担当者が確定した工程予定を手で転記します。各100行、Windows版Excelで検証されており、Mac版とGoogleスプレッドシートは未検証です。使う範囲を販売ページで照らしてから選んでください。工程進捗・納期確認の内容と利用条件を見る

工程側へ渡す項目は、工程進捗表の項目と運用も参考になります。まずは分納のある1品番を選び、いつ届くか、いつ何個使える見込みか、どの案件がいつ使うかを別々に並べてみましょう。最初に不足する時点へ戻り、対応が決まったら材料表と工程の指示を同じ内容へ更新します。数量だけでなく、回答と判断の履歴も残すと、次の変更にも対応しやすくなります。

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