不良率と手直し時間を一緒に記録する方法|品質ロスを見える化

格子状の記録用紙を持つ2人の担当者と、時計・箱・上向き矢印のイラスト 生産・品質管理
数量と時間を並べて考えるイメージです。矢印は品質改善や工数削減の実績を示すものではありません。

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不良の件数だけでは、手直しに何人がどれほどの時間を使ったかは分かりません。不良数量と追加作業の時間を同じ1行や不良番号で結び付けると、少数でも対応に時間がかかる不良を見つけやすくなります。まず母数、時間に含める作業、複数人の数え方を決め、不良発見時と処置終了時の2回に分けて記録しましょう。記入を終えるために未判明の値を埋めず、残る項目と担当も記します。

状況判断最初の対応次に決めること
不良件数だけを集計している少数でも時間を奪う不良を見落とすおそれがある不良台帳に「手直し時間(人・分)」の列を加える再加工・調整・再検査のどこまでを時間に含めるか
検査記録と作業日報が別にある全項目を転記するより、不良番号で結ぶ方がよい不良を隔離した時点で不良番号を付ける元記録にする帳票と、参照だけにする帳票
不良率は低いが現場が忙しい手直し時間の合計と内訳を読む1か月だけ手直し時間を試行記録する長時間化している工程・品目・不良内容
記入負担が心配開始時は原因を細かく分類しない方が続きやすい原因区分は不明を含む5分類から、時間は統一単位から始める空欄になりやすい項目と補完する担当者

不良率だけでは品質ロスの大きさを判断できない理由

不良率は、対象とした個数のうち、不良と判定した品がどの程度あったかを見る指標です。一方、手直し時間は、不良への対応に追加で使った人の時間を示します。割合が低くても長時間の処置があれば現場の負担は残るため、この二つを並べて読みます。最初の表では、今ある記録に時間を加えるのか、別帳票を番号で結ぶのか、自社の状態から着手する作業を選んでください。

たとえば不良数量が少なくても、再加工や調整、追加の再検査、段取り直しを繰り返せば時間がかかります。手直し後に適合品となった数量だけを見ても、この追加作業は読み取れません。この記事では工場内で見つけた不良への対応を扱います。外部クレームには返品や顧客対応も含まれるため、区分を分けて集計し、同じ案件に関わる記録は番号で結び付けましょう。

記録前に4つの集計ルールを固定する

記録を始める前に、次の4つのルールを管理者と記入担当で決めます。同じ名称の不良率でも、加工数で割った値と検査数で割った値では意味が違うためです。分子と母数の対象品・工程・期間を合わせ、未検査や再検査をどう数えるかも残してください。月をまたいで処置する場合は発見日と作業日を分け、件数と時間をどちらの期間へ集計するかを明示します。

  • 不良率の母数は工程別に投入数・加工数・検査数などから定め、分子と対象品・期間を一致させる。再検査・重複の扱いも固定する。
  • 不良数量は不良と判定した個数、発生件数は不良を見つけた出来事の回数、手直し対象数量は実際に処置した個数として分ける。
  • 手直し時間に、再加工、調整、追加の再検査、現場内運搬、探し物を含めるか決める。原因を話し合う会議時間は直接作業と混ぜず、別集計にする。
  • 複数人の作業分を足して人・分で記す。実測値を残し、集計上5分・10分などへ丸める場合は方法と誤差の扱いを決める。

時間の範囲では、通常の定期検査と、不良への処置に伴って追加した再検査を分けます。作り直しを含めるなら、材料準備から新たな製造・検査まで、どの部分を対象にしたかを示してください。また、記録対象に含めたことは、その処置方法を実施してよいという承認とは別です。所定の方法と権限に従って処置し、その実績を区分ごとに残します。

開始日に決める時間計上チェックリスト

下のチェックリストで、時間を測る区間、人数の扱い、記入する時点を合わせます。人数が一定でない場合は、経過時間に最大人数を掛けず、各人が実際に作業した分を足してください。短い作業を丸めると合計が変わるため、元の実測値を残し、集計で丸めるなら単位と切り上げ・四捨五入などの方法も決めます。時間不明と、作業をしなかった0分は区別しましょう。

  • 不良率の母数は何か。投入数・加工数・検査数のうち、工程別に選択したか。
  • 手直し時間には、再加工、調整、追加再検査、運搬、探し物、作り直しのどれを含めるか。
  • 複数人の実作業分を足す方法と、人数が変わる場合の記録を作業者へ伝えたか。
  • 5分・10分などへ丸めるなら、元の実測値と丸め方を残すか。
  • 未着手・作業なしの0分と、時間不明・未記入を区別するか。
  • 通常作業の中断や周囲の待ち時間を、手直し時間とは別に管理するか。
  • 記入の締切を終業前、または翌営業日の始業時などに決めたか。

集計ルールを変える際は、変更日、内容、理由、承認者を残して記入者へ伝えます。定義が異なる月を同じ条件の増減として比べると、運用変更を不良の増減と取り違えるためです。過去の値を根拠なく書き換えず、比較できる範囲とできない範囲を注記してください。「製造現場の変更点管理を始める方法|漏れを防ぐ最小運用」で扱う、変更と適用時点を残す考え方も使えます。

不良・手直し一体記録表は12項目で始める

記録の形はA4一枚でも表計算ソフトの1シートでも構いません。別々の元帳票を使う場合も、不良番号で発見記録と処置実績を結べば、同じ情報を繰り返し転記せずに済みます。次の12項目は自社の記録表を作る際の例です。承認や処置の履歴など、別の手順で求められる記録を省くための上限ではなく、参照先を含めて使ってください。

項目記入内容記録時の注意
1. 発見日不良を発見した日。隔離日が異なる場合は別記実際の発生日が不明なら推定せず、手直し実施日も別に記す
2. 品目・製番またはロット対象を特定できる番号名称だけで区別できない場合は番号を優先する
3. 工程不良を発見した工程手直し工程が異なるときは備考に残す
4. 不良内容外観、寸法、傷など現場で通じる短い名称を決める
5. 不良数量不良と判定した個数発生件数と混同しない
6. 処置区分手直し・作り直し・廃棄・保留と、予定/実施の状態時間が0分でも記し、保留解除や廃棄実施を予定と分ける
7. 手直し対象数量実際に処置した個数不良数量と異なるときは理由を備考に残す
8. 手直し時間(人・分)追加で使った合計時間各人の実作業分を足す。開始・終了、休止、人数の元記録を残す
9. 再検査結果合格・不合格・保留検査記録番号を参照してもよい
10. 原因区分作業・設備・材料・条件・不明根拠がなければ不明とし、推測は仮説として別記
11. 記入者記録を補完した人問い合わせ先と、記入した範囲・日時を残す
12. 備考不良番号、手直し工程、判断待ちなど処置承認や再検査、保留解除などの記録先を示す

処置区分を残すと、手直し時間0分の行でも、廃棄が決まったのか、保留中で未着手なのかを読み分けられます。廃棄の決定と実施、保留と解除も別の状態として記しましょう。原因区分は「作業・設備・材料・条件・不明」の5分類などから始められますが、根拠がない時点は不明とします。疑いを残す場合は仮説欄へ分け、確定した原因の集計へ混ぜないようにしてください。

測定値や判定基準が検査記録に残っているなら、その番号を備考へ示して元記録へ戻れるようにします。時間の記録へすべて転記するより、どの判定を受けて何の処置をしたかが追えることを優先しましょう。元帳票の項目を見直すには、検査記録表の項目|測定結果を追跡できる様式の作り方が参考になります。

検査と手直しの記録方法を選ぶ

当メディアでは、工程別の集計を行うExcel表と、パソコン1台のブラウザーで期間集計を行う記録帳を販売しています。下の2商品は、この記事の12項目をそのまま備える共通様式ではありません。Excel表は同一検査ロットを1行で扱い、ブラウザー用記録帳の検査数は再検査を含む延べ回数になり得ます。自社で数える母数と商品の計算方法を照らして選んでください。

  • 町工場の不良・手直し記録|Excelテンプレート(2,980円・税込):入力用・記入例は各100行。同一検査ロットは1行で扱い、指定工程の不良率と延べ工数を集計します。人ごとの作業分が異なる場合は、合計分÷人数の平均を入力します。集計対象は入力状態が記録済の行だけで、未検査・不備の除外件数も読みます。100行を使い切ったら新しいコピーへ移り、行追加・削除や別ファイルをまたぐ集計は対象外です。Windows版Excelでの入力・計算・保存・再読込が検証範囲で、Mac・Googleスプレッドシート・現場運用・印刷は未検証です。編集担当を1人に決め、自動履歴や同時編集、外部連携を前提にせず、計算欄を上書きしないように使います。Excel表の内容と利用条件
  • 検査と手直し記録帳 v1.0(4,980円・税込):単独端末・1タブで検査記録と期間集計を行うブラウザー用ツールです。現在のブラウザーに保存するため、手動のJSONバックアップを取り、別の保存先にも保管します。複数人共有・クラウド同期・自動バックアップ・変更履歴・承認・CSV取込はありません。WindowsのChromium系ブラウザーでのローカルHTTP表示が主な検証範囲で、直接起動の全機能、ファイル選択復元、Mac・スマートフォンは未検証です。記録帳の内容と検証済みの利用環境

価格・条件は2026年10月4日の公開販売ページに基づきます。各商品の説明書に沿って、同じ検査ロットを人数別に重複登録せず、架空データで入力・保存・再読込・集計を試してください。どちらも購入者本人または購入法人の社内業務向けで、第三者へのテンプレート・プログラムの配布や再販売はできません。紙や機器の発送、個別調整、入力代行は含みません。

不良1件の数量と時間を記入例で読み分ける

以下は、処置の数量と時間を分けて書くための架空例です。自社の不良へこの処置方法を勧めるものではなく、実際の手直しは承認された方法で行います。例では各人の追加作業分を足して人・分にし、処置後の結果を別に残します。作業を終えたことと、再検査に適合して保留を解除できることを、同じ完了印にまとめないようにしましょう。

記入例数量と処置手直し時間の書き方再検査結果
例1:外観不良不良数量10個、手直し対象10個、処置は手直し1人が研磨に30分追加で使ったため、30人・分と記録する所定の再検査で適合。解除は所定の判断を別記
例2:寸法不良不良数量1個、手直し対象1個、処置は手直し2人が各20分対応したため、経過20分ではなく40人・分と記録する再検査後の合格・不合格を記す
例3:廃棄不良数量1個、手直し対象0個、処置は廃棄追加作業をしていないため0分と記録する廃棄処置を別記。再検査結果は対象外と区別

自社で発生明細を作る場合は、対象や処置、担当、作業区間が変わるところで行を分けます。同じ担当が連続して同じ処置を行い、対象数量と実績の対応を追えるなら1行へまとめる方法もありますが、処置回数や元記録を失わないようにしてください。これは自作明細の考え方です。紹介したExcel商品へ作業者別・処置別の検査ロットを複製する入力方法とは区別します。

発生明細と不良率の集計は分けて考えます。同じロットを複数行にした場合も、検査数と不良品の個数を重複して足さないよう、ロットIDと対象範囲を照らしてください。1個に複数の欠点があっても、不良品の個数は1個です。再検査を延べ回数で集計する場合は、その指標を製造個数に対する不良率や歩留まりと混ぜず、どの検査を数えた値か示します。

手直しにかかった時間を測る道具:TD-417-BK

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追加作業の時間を測る道具として、タニタのストップウオッチ「TD-417-BK」も候補になります。先に開始・終了の時点と、中断や待ちを含めるかを決めてから測ってください。計測器を用意するだけでは作業の区分は決まらないため、測った分を対象番号、工程、数量、実際に作業した人へ結び付けます。操作は安全に行える位置と時点を選びます。

2人が同時に10分ずつ作業した例なら、経過時間は10分、延べ工数は20人・分です。1人分へ換算すると20分ですが、現場で20分が経過したという意味ではありません。途中で人数が変われば各人の作業分を足し、待ち時間は決めた区分へ分けます。Excelへの記録は手入力を前提とし、計測器と自動連携する商品としては案内していません。当メディアでの実使用レビューでもありません。

使う機能と操作条件はメーカーの製品ページと取扱説明書へ、価格・在庫・送料は販売店へ照らしてください。本文の工数例は数え方の説明で、この機器による工数削減の実績を示すものではありません。

月末は一つの切り口で不良率と時間を集計する

最初の月次集計は、工程別・品目別・不良内容別から、自社で判断に使う切り口を一つ選び、1か月分を並べます。初めから分類を増やしすぎると、同じ対象をどう数えたかを追いにくくなるためです。ただし、重大な不良への初動を月末まで待つ運用にはしません。日々の処置は所定の手順で進め、その記録を振り返りへ使います。

  • 不良率:不良数量 ÷ あらかじめ固定した母数 × 100
  • 手直し時間合計:対象の記録行にある手直し時間(人・分)の合計
  • 1件当たり手直し時間:手直し時間合計 ÷ 不良の発生件数
  • 手直し対象1個当たり時間:手直し時間合計 ÷ 手直し対象数量

1件当たり手直し時間は発生事象ごとの負担、手直し対象1個当たり時間は数量に対する負担を読む補助指標です。どちらも分子と分母を同じ対象範囲にそろえ、分母が0または不明なら計算不能と示します。対象品や処置内容が違えば単純に難しさを比べられないため、不良率と合計時間に、数量や作業内容も添えて読みましょう。率をまとめる際は各率の単純平均ではなく、対応する数量の合計から求めます。

月次集計の列記入内容読み比べること
分類工程別、品目別または不良内容別1か月を通じて同じ切り口か
母数投入数・加工数・検査数のいずれか開始時の定義と一致するか
不良数量・不良率数量と計算結果発生量が増えた分類はどこか
手直し時間合計人・分の合計通常作業を圧迫する分類はどこか
主な不良内容上位の内容を一つか二つ次に原因を調べる対象は何か

不良率と手直し時間の4象限で優先順位を決める

集計結果は、不良率を横軸、手直し時間合計を縦軸にして比べる方法があります。高低の境目は社内目標や比較対象の平均など、各軸の単位に合う値で定め、対象期間と一緒に残してください。前月との差を見るなら両軸を増減値へ定義し直し、率そのものと差を混在させません。工程ごとの数量や検査条件が違う場合も、同じ条件の順位と誤読しないようにします。

手直し時間が短い手直し時間が長い
不良率が高い発生量を下げる改善候補。工程条件、標準作業、点検方法を調べる。発生量と負荷が大きい改善候補。原因調査と処置は所定の手順で進める。
不良率が低い継続観察も候補。ただし安全・品質・流出への影響を先に判断する。処置の内訳を調べる候補。治具、段取り、判断待ち、再検査を分けて読む。

この4象限は改善候補を探す入口で、対応の優先順位を自動で決める基準ではありません。どの領域でも、安全への懸念や流出、顧客要求への不適合があれば所定の対応を優先します。そのうえで、再発性や納期、作業の内訳を比べ、最初の改善テーマを選びましょう。選んだ事実と対策案は、改善提案書を1枚にまとめる方法|6枠テンプレート付きへつなげると、記録と仮説を分けて残せます。

記録を止めないために担当と記入時点を分ける

記入は、不良を見つけた人、処置を行った人、集計する管理者で分担します。発見時点では処置時間も最終結果も分からないため、すべてを一度に埋めようとしないことが続けるための工夫です。発見時と処置終了時に分け、再検査や判断が未完了ならその状態を残します。原因調査が続く場合も、担当と次に調べる内容を別に追ってください。

  • 不良を見つけた人は、発生日、品目・ロット、工程、不良内容、不良数量、処置予定、不良番号を記す。
  • 手直しを終えた人は、手直し対象数量、手直し時間、再検査結果、手直し工程を補完する。
  • 管理者は終業時や翌営業日に未記入の理由と担当を追い、月末に分類別の集計と改善候補を読む。

忙しい場合も、隔離や報告、対象を追う記録はその場で行い、後から補える項目と補完期限を決めます。終業前や翌営業日は記入の目安で、緊急対応を待たせる期限ではありません。月をまたぐ未完了や時間不明はそのまま区分し、締切に合わせて推測値や0で埋めないようにします。日報との重複を避けるには、作業日報に残す項目は6つ|書きやすい形式とテンプレートを参考に、同じ時間の参照先と集計先を決めてください。

最初の1か月で記録漏れと集計のずれを直す

初月は不良の傾向だけでなく、記録の欠け方も振り返ります。管理者と記入担当が、空欄は未実施なのか、漏れなのか、分からないのかを読み分けてください。下の項目を使って、次月に同じ定義で記録できる欄へ直します。ただし、改善判断に使わなかったという理由だけで、法令・取引条件・社内手順で求められる記録を削らないようにします。

  • 手直し時間が空欄の行を抽出し、未実施・記入漏れ・時間不明のどれかに分類する。
  • 再検査時間が入っている行と入っていない行を比べ、開始時のルールと照合する。
  • 発見工程と手直し工程が違う場合は、発見工程を主分類にし、手直し工程は備考または補助列に残す。
  • 原因区分が不明に偏る場合は、情報不足と分類の不適合を分けて調べる。
  • 所定の記録は保持し、重複表示や不足項目を見直す。

後日、原因が裏付けられたら、調査根拠、更新日、判断者を残して区分へ反映します。以前の仮説や記録を消すだけにしないでください。時間の定義や列を変えた場合も同様に履歴を残し、比較条件が変わった月へ注記します。再集計するなら、どの元データをどの定義で計算し直したかが追える形にします。

公開事例:工程データを共有して不良工程を警告表示した例

記録を次の作業へ使った公開例として、2025年版中小企業白書の事例1-1-4には、株式会社広島メタルワークの取り組みが掲載されています。中小企業8社で共同開発した生産管理ソフト「TED」を2017年に全面導入し、工程や図面の情報共有に利用した事例です。蓄積データを使い、過去に不良が生じた工程へ警告を表示する運用も紹介されています。

2025年版白書で示される不良率の減少は97%ですが、この数値の比較期間は事例本文に明記されていません。一方、社員一人当たり売上高8.6%増と労働時間15.9%減は、2017年と2021年の比較です。これらを記録表だけの効果や自社の予測値へ置き換えず、データを現場の次の行動へ返す運用の例として読んでください。出典は中小企業庁の株式会社広島メタルワークの公開事例です。

よくある質問

手直し中に通常作業が中断した時間も入れるべきですか?

通常作業を中断して追加の処置をした人の実作業分は、決めた範囲の手直し工数へ記します。同じ人のその時間を、通常作業側にも重ねて計上しないようにしてください。周囲の人が待った分や設備停止は別の区分へ置き、単位と対象を示します。待ちも損失として読む場合は、手直し工数へ混ぜずに並べると、処置そのものと周囲への影響を分けて考えられます。

同じ不良を何度も再加工した場合、時間は合算しますか?

自作の処置明細なら、同じ不良番号の連続作業を1行へ集めることはできます。ただし、各回の方法・時間・結果や処置の変化が消えないことが条件です。担当や工程、対象品、処置方法が変わる場合は明細を分け、同じ品を再び処置したことが追えるようにします。不良率の分子と検査数は明細行をそのまま足さず、同一品・同一ロットの重複を除いた定義で集計してください。

手直し時間が長いのに不良率が低い品目は、すぐ改善すべきですか?

まず、安全・品質・流出への対応を済ませたうえで、長くかかる作業の内訳を読みます。治具の扱い、段取り、実作業、再検査、判断待ちでは、変える対象が違うためです。納期への影響と再発性も加えて改善の順番を決め、単発として経過を見る場合も、その根拠と再検討する条件を残しましょう。不良率が低いという理由だけでは後回しにしません。

不良の原因がその場で分からないとき、原因区分はどう記録しますか?

根拠がなければ原因区分は不明とし、分かっている現象と調査する仮説を分けます。後から原因が判明した場合は、判断者、根拠、変更日を残して更新してください。不明が多いときは、分類名を変えて数を減らすより、現物や条件、時刻など、何の情報が不足したかを調べます。分からない箇所が見えれば、次に残す記録も選べます。

まとめ

まず、不良率の対象と母数、追加作業に含める範囲、人・分の数え方を決めましょう。その後、不良番号で数量と処置実績を結び、発見時と処置終了時に分けて記入します。1か月後は同じ対象範囲で不良率と時間を並べ、4象限を手掛かりに、影響の大きさと再発性から改善候補を選びます。緊急の対応はこの集計を待たずに進めます。

続ける中では、時間の空欄率、再検査の扱い、長時間化した作業の内訳を見直してください。集計結果が変わっても、製品が変わったのか、記録範囲が変わったのかで意味は異なります。元記録と変更履歴を残し、同じ条件で比べられる範囲を明らかにすることが、次の改善を選ぶ土台になります。

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